17.1.21 ストップTPP緊急行動


 安倍総理は、TPP(環太平洋経済連携協定)を批准すると国会で強行的に採決を押し進めたが、中心となるアメリカはトランプ新大統領がTPP脱退を表明した。

今後の行方と運動の進め方を検討するため、1月21日午後6時30分から、大阪市中央区のエル大阪で「ストップ!TPP緊急行動・関西」は、「トランプ登場で東アジアはどうなる?~TPPの頓挫、新自由主義の破綻のはじまり~」と銘打った集会を開催し、約100人が集まった。

 主催者を代表し、服部良一(社民党大阪府連合代表)が、開会のあいさつし、TPP批准反対運動の締めくくりとするが、トランプ大統領がどう動くか見極めながら、どういった闘いを構築するか検討するために本集会を持つに至り、これを踏まえて闘いを進めたいと提起した。
 

集会に先立ち、孫崎享さんが特別報告を行った。孫崎さんは、アメリカでかつてない不幸政権が誕生したが、TPPが壊れると期待しており、アメリカは1930年代に戻ろうとしていると指摘した。

 TPPはISDS条項でグローバル企業が有利になり、国家主権がなくなる制度。これまでの貿易摩擦は特定分野、TPPは聖域なしである。本来なら、中国、韓国、台湾、日本で東アジア経済圏の枠組みで平和を実現することを前提に実施されるべきものだが、そうではない限り、TPP反対となる。

 


 

集会では、京都大学東南アジア研究所の客員研究員のウオルデン・ベロさん、アジア太平洋資料センター元理事の佐久間智子さんがゲストとして講演を行った。
 

ウオルデン・ベロさんは、TPPの政治的な側面も言及し、オバマ大統領の中国封じ込めを狙った多国間経済協定であるとし、アメリカ中西部の労働者が、中国等に雇用を奪われ、政府が有効な政策が実現できていないため、トランプに流れたと指摘した。
 

安倍総理はオーストラリア等と組み、フィリピンを取り込もうと画策しているが、フィリピンは中国ともつながろうとしている。しかし、トランプは好戦的な姿勢で、TPP脱退を本気で行おうとしている。左翼がTPP反対という成果をトランプや極右が持って行った構図がある。伝統的右派も飲み込まれている。世界的なリベラル民主主義、新自由主義に対する攻撃であり、次の時代を見据えた課題解決策を提示できない限り、巻き込まれた大衆から見放されるとし、反ファシズム運動をつくらないといけないと指摘した。

 

佐久間智子さんから、過去、頓挫したMAI(多国間投資協定)について、アメリカは国連では思いとおりにならないので、OECDでMAIをやろうとし、ISDS条項の原型を入れていたが、NGOの取り組みで挫折したことをとりあげ、TPPでは手の込んだ条文を作り、運動で挫折させるまでに至っていないことをとりあげた。

 AMネットの武田かおり事務局長から、RCEP(東アジア地域包括的経済連携協定)制定の動きについて説明を行った。
 

最後に、3名でのパネルディスカッションを行い、アメリカの雇用はもどるか、その雇用は劣化しないか、本当に関税は上がるの?等々の議論が行われた。
 

最後に、主催者から、社会的連帯経済の構築等の議論が始まっており、参加型経済を拡大していく等の取り組みを真剣に検討する段階に入ったのではないかと提起があり、集会を終了した。